薬を減らしてもらうには(Q&A)


「こころの元気+」 2009年1月号(23号)「おこまりですか?では他の人に聞いてみましょう!」から  →「こころの元気+」とは


薬を減らしてもらうには…

質問 私は、32歳で、統合失調症を患う女性です。8年間薬をのんでいます。
私の悩みは、主治医が薬を減らしてくださらないことなのです。
症状にちょっとした変化があることを告げると、主治医はたいてい薬を増やします。その症状がおさまっても、薬は減りません。
結果的に薬は増えるばかりで、今は一日40錠以上の薬をのんでいます。この雑誌では、自分で薬を調整することはやめたほうがよい、と書かれています。かといって今の状況は「多剤大量処方」です。
副作用もたくさんあり、手が震えたり、ろれつがまわらなかったり、太ったりすることがいやです。
主治医に「薬を減らしてください」と言うのはすごく勇気がいることなのですが、一度だけ「薬を減らせませんか」とストレートに言ったことがありました。
「症状が悪くなる可能性があるからその必要なし」と言われました。
父親も別の機会に、それとなく「薬が多いのでは」と言ってくれたのですが、聞く耳を持たれませんでした。
主治医は高齢で、理想的な医療をしてくれる医師ではありません。
相談機関では「それなら転院をしたらどうでしょう」と言われました。
でも、私が住んでいるのは田舎です。今でも通院に1時間かかるのに、転院をするとなると、1時間半はかかります。ですから転院はしたくありませんが、必要とあらば、それは最後の手段だと思っています。
主治医に薬を減らしてもらうよい知恵はないでしょうか。先生の機嫌をそこねたくないし、一度断られているし、転院はできるだけしたくないし、すごく困っています。


回答 悪くなったら一緒に考える/川北誠さん(三重県)

僕は38歳の男性で、精神科に通院して13年になります。
僕は、多剤大量ではありませんでしたが、主治医と相談して、薬を減らすことができました。
医師が聞く耳をもたないのは、たいへんなこととお察しします。これまでの経過を伝えなければならないので、転院も安易にはできないですよね。
薬の副作用で困っていることを、できるだけ具体的に例をあげて、説明してはいかがでしょうか。日常生活で困ったことを伝えるのです。
それでも、「症状が悪くなるから」と取り合ってもらえないかもしれませんね。
では、「悪くなるリスクを自分も背負う」と伝えてはいかがでしょうか。先生だけの責任にはしません、という意思表示です。もちろん、本人のみが責任を負うことはないので、「悪くなったら、一緒に考えて下さい」という意味です。
薬を自分で調整すると、悪くなったときに、それが薬の影響なのか、どの薬が原因なのか、素人では判断できないので、やはりやめた方がいいと思います。
僕の主治医は、調子が悪くなっても、ほとんど薬を変えません。「本人が持っている治る力を生かしたい」からだそうです。
文面から、あなたの主治医はそこまで理解ある方ではないかもしれませんが、もう一度話し合ってみてはいかがでしょうか。相談機関にも相談しているし、主治医にも一度伝えていますよね。すべきことはしていると思いますよ。
それでもだめなら、残念ですが、転院も頭においた方がいいかもしれませんね。


回答 できるだけ具体的に説明/けんぼーさん(滋賀県)

症状がおさまったことや、副作用がたくさんあることを、できるだけ具体的に主治医の先生におっしゃってみてはいかがでしょうか。あらかじめ、おっしゃりたいことをメモしておくのもいいでしょう。
なぜ薬を減らしたいのか、正しく伝わっていない可能性があります。
いきなり転院をお考えになるのではなく、保健所などの相談機関で第三者の意見、すなわちセカンド・オピニオンを求められる医師を紹介してもらうのもいいと思います。
医師と患者も人間同士ですから、相性というものはあるのではないでしょうか。
私は転院して、じっくり話を聴いて下さる医師と出会えました。雑談のなかに、患者の訴えが含まれていることもあります。いい関係を築ける医師との出会いは大きいです。


回答 治療方針を変えるのはむずかしい/りんごさん(東京都)

お薬を減らしてもらえないのは、おつらいでしょうね。
私は、統合失調症で薬をのみ始めて4年半、現在療養中の看護師です。
私の場合は、症状に応じて薬の増減調整をしてもらっています。主治医は、一つずつの薬の効き目を掌握してくれています。
看護師として勤務の経験から言わせていただくと、医師に何かを依頼するときは、引き立てながらやんわりと正当性のある理由を添えて依頼していました。
医師にもよりますが、高齢な医師ほど治療方針を変えるのはむずかしいと思います。
ご相談者さんの主治医の先生は、確固たる考えを持っていらっしゃるのでしょうね。
薬を40錠以上のんでいて、手が震えるとか、ろれつがまわらないとかいう症状があるというのは、薬の調整が適していないように思います。
もう一度、「お薬が多すぎて、のむのがたいへんでとてもつらいです。お薬を減らしていただけませんか?」とやんわりとお話しして、だめだったら転院をおすすめします。
ご相談者さんが、他の病気にかかられたときの治療等を考えると、できるだけ早めに薬を減らしておかれたほうがよいと思います。
転院の場合、片道一時間半かかるそうですが、私の場合は現在それくらいかけて通院しています。
診察時間は20~30分で、箇条書きにして用意していた内容を、じっくり聴いてもらえるので、通院時間がかかるものの、がんばって通院しています。