コンボの動き
vol.146 コンボが主催・開催した活動や今後の開催予定です。
○「こころの元気+」2025年12月号より
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○2025年10月18日開催 ※今後のこんぼ亭は→コチラ
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「なぜ妻や母が責められるのか
家族に潜む力のかたち」 報告
コンボ事務局より
2025年10月18日㈯、第101回目のこんぼ亭
「なぜ妻や母が責められるのか 家族に潜む力のかたち」をオンラインで開催しました。
▼前半は講演、後半はQ&A
前半は信田さよ子さん(日本公認心理師協会会長・原宿カウンセリングセンター顧問)による、家族の中の力関係やケア役割の偏り、来談者に伝える具体的な対処法など、女性や家族をめぐる講演。
後半のトークライブでは、皆さんからの質問にリアルタイムで答えていただきました。
▼Q&Aより(講演内で答えていただいた質問から6つを掲載)
○親切であることと愛情の違いはなんですか? 同じように感じてしまいます。
○当事者です。信田さんは共依存はどんなことであると思っていますか?
講演途中で時間があれば…とおっしゃっていた部分をぜひお伺いしたいです。
○共依存の弱者にして支配するというお話を伺いたいです。
そのメカニズムと、どのようにその支配を手放していけるのか? また、そこに援助者はかかわるのか?
○I(アイ)メッセージの松竹梅をもう少し詳しく知りたいです。
○私の母はとても嘘つきです。
父と母のありのままの関係性を観せられて、それを問うと必ず何食わぬ顔でそれを否定されてきました。
「嘘」と「演技」の区別の定義はありますでしょうか?
○本音は言わずに、演技するとのこと。
本音を、本当の気持ちを我慢すると、自分自身に嘘をつくようで、つらくならないでしょうか?
▼開催後アンケートより
開催後に参加者からいただいたアンケートを原文に近い形でいくつかご紹介します(12月号に掲載した以外のものも)。
●初めての参加でしたが、楽しく、かつとっても有意義な時間でした。
構成も素晴らしく、休憩を挟んで質疑応答も駆け足ではなくじっくり参加できて、より理解が深まりました。
進行も、明瞭な説明で見通しが立てられた、質疑の際はちょっぴりエピソードを添えてくれるのが分かりやすかったです。
自身はDV被害者で、複雑性PTSD、子ども2人は自閉スペクトラム症で、双方元夫からの虐待でトラウマを発症しています。
当事者としての参加でした。
就労が困難な状態で年金受給をしていますが、特性がある子それぞれ不登校なので、社会とどう繋げ、自分も治療をしていくかの両立が非常に苦しいです。
しかも、離婚が成立した途端、DV被害者として相談を聞いてもらえず、女相も児相も話すら聞いてくれません。
障がい者だから福祉に相談しろとまで言われました。
(なはなさん)
●自分の育ってきた家族について話をされているような錯覚を起こすくらい、自分の家族関係のことをたくさん考える時間をもらえました。
私は収入が乏しいので実家を出ることができないので、なるべく母との距離をとるべく色々と試行錯誤していたなかに、演技もあったので、このままやっていけばいいとほっとしたのと、きっと自分がこれ以上たくさん傷つかずに親を看取るまでは演技を続けていくしかないんだなあと思った次第です。
「それでいいんだよ」とそっと背中を押してもらえたような気がして心が温かくなりました。
家族が本音を言い合えるとか、ありのままの自分を受け入れてくれるとか、仲がいいとか、そんなの幻想だよとずっと思ってきましたが、「そういうものです」と信田さんに言ってもらえたような気がして安心しました。
(匿名希望)
●とてもわかりやすく具体的で、今の自分の困りごとや夫婦関係に適用してみようと思いました。
「愛情はパワーワード」「親切にする」「二項対立で考えない」が心に刺さりました。
心が少しだけ楽になった気がします。
2時間があっという間でした。
(ろくべえさん)
●とても学びの時間になりました。
後半、市来先生のまとめはさすがでしたし、みなさんからの質問もすばらしく、信田先生のおっしゃる「演技」「共依存」などについてより明確になったのもうれしかったです。
相談者の方からよく「私は母にも理解されなくて、ありのままを話せる人がひとりもいない。家族ですら心が通じ合わない」とつらさをお聴きすることがあるのですが、その嘆きを聞くたびに「家族ってそんなにすばらしいものではないよ」と言いたい気持ちになります。
今日、信田先生が「ありのままなんて幻想」「親子ほど気を遣わないと」とおっしゃってくださり、私の「家族」に対する乾いた見方はまちがっていないと思い、ホッとしました。
他にも「言葉遣いが全て」であることや、
「”愛情”なんてあいまいな言葉は使わない。”愛情”と”暴力”はつながりやすい」
「低学年までの子はありのままでいられること、そのまま肯定すること」
「親がありのままでいることなんて幼児。大人がむき出しでいることで子は犠牲になる。であるならば、親の責任として、大人は演技もしないと」という言葉、本当に金言です。
「演技でもいい、見透かされてもいいから子の前では両親の良好な関係を見せることが大切。子は自分を護るために親が演技してくれていることに感謝するから」は、機能不全の家族で育った多くの人の気持ちを代弁している言葉だと確信します。
そして、女性相談支援員として強くうなづくのは、「夫の役割は妻をケアすること」。
子育て中の世帯にいる男性にこの重要性を本当に気づいてほしいです。
(匿名希望)
●「共依存」「自己肯定感」などの流行り言葉による影響を考え、使用する場面を選択する姿勢に感服しました。
新しい言葉は得てして使いたくなるものですが、専門職として自分自身の襟を正したいと思いました。
(匿名希望)













