役所の人への私の要望書(本人)


こころの元気+ 2014年6月号特集より


特集5
役所の人への私の要望書


役所の方へ私の要望書

東京都 さえさん


役所の方には、当事者に寄り添うサポーターであってほしいと、強く希望します。

友人のAさんが、自分が好きなことで仕事をしていきたいと考え、その技術を学べる職業訓練を受けたいということで、福祉の窓口に同行したときのことです。
そもそも、場の雰囲気を「怖い」と感じさせ、「1人で行くのは不安」と思わせる空気を「福祉」が持つとは、どういうことでしょう。
そして「スタッフの方ですか?」「いいえ、仲間です」という問答の後に感じた空気の変化。

入院中も感じた「私たちはお世話する人。あなたは援助を受ける人」の匂い。
悪気はないのでしょうが、「誰が主役で、誰がサポーターなの?」という
違和感を私(たち)が感じていることを知ってほしいです。

そして、職業訓練校受験を希望するAさんに、「作業所にも、デイケアにも、1年間通い続けらなかったあなたには、まだ無理でしょう」という言葉!
それは経験から出た親切心だったのかもしれません。
でも、リカバリーをめざす彼女を応援しようという目線は、まったく感じられなかったことに、大きな失望を感じました。


役所の方へ私の要望書

埼玉県 灯路さん


2回目のうつ病から7年になる障害者手帳所持者です。
自立支援医療に加えて、3年前から障害年金をいただき生活をしています。

特に、障害年金に関わる書類は(インターネットや本での調べものと、書類を書くことは自分でしましたが)内容がむずかしいので、障害年金について相談ができる場所や、気軽に相談できる人が今よりも増えればいいなと思います。

役所の年金窓口の人の数は限りがある分、別の場所があれば、今までよりも相談がしやすくなるし、申請も今までよりスムーズにできると思います。

あとは、体調の比較的よい日に役所に申請に行き、わからないことを質問しているのに、冷たい態度をとられると気分が落ちこんでしまうので、役所の方にはあたたかく応対をしてもらえたらと思います。


役所の方へ私の要望書

千葉県 倉田真奈美さん


福祉事務所の方に言いたいです。
いくら働けるからといって、すぐに生活保護を切らないでほしいです。

基準の金額を上回る固定した収入があれば打ち切るそうですが、働いて数か月は、疲れが出て休んだり辞めたりする可能性が高い時期なのに、また1から申請しなおす力はないです。
一般の生活保護世帯より、明らかに病気があるから、ハンデがあるから、ぜひ一律にみるのではなく、もう少し猶予期間を設けてほしいです。

せっかく働くところを見つけて必死に働いているのに、保護廃止をちらつかせられたら安心して働けません。
もっとセーフティーネットを活用させてください。

いざとなれば、生活保護があると思えばがんばれる気がします。そのための生活保護だと思います。
「働けるときは働く」…そこはわかります。
無理な時期は、遠慮なく制度を使う権利を認めてください。