ちょっと知りたい!(連載:キーワード ACT)


こころの元気+2015年10月号(104号)「ちょっと知りたい!」より →「こころの元気+」とは


第11回キーワード
ACTとは何か(アクトとは何か)

ACT-IPSセンター/コンボ 久永文恵


ACTとは?
「Assertive Community Treatment ACT(アクト)」=「包括型地域生活支援プログラム」とは、重い精神障がいをもつ人が、住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう、さまざまな職種の専門家(精神保健福祉士、作業療法士、看護師、精神科医など)から成るチームが、利用者の自宅など生活の場への訪問を中心に支援を提供するプログラムです。
もともとACTは、アメリカのウィスコンシン州マディソン市で1972年に開始された取り組みです。現在では全米のみならず、日本を含むさまざまな国でその実践が行われています。
病院や支援機関に通所するのがむずかしかった方、既存の支援プログラムでは地域で生活を継続することがむずかしかった方など、それまでは入院治療の長期化などを余儀なくされた人たちを対象として、地域で暮らすというあたりまえなことを支えるプログラムのひとつとして、発展していきました。

ACTの特徴
すでにご紹介した訪問による支援、対象者を特定していること、多職種チームという特徴の他に、ACTはさまざまな特徴を備えたプログラムです。
1日24時間365日チームにアクセスが可能なこと、利用者の生活の質をよくするために、生活支援や医療などの必要なサービスが統合されていること、必要な支援が迅速に適切に届くように訪問地域の範囲を定めることなどがあげられます。
そして利用者の希望やニーズにそってリカバリープランを一緒に考え、それにそって必要な支援や一緒にできる取り組みを行っていきます。

ACTの課題
「日本ではACTがどうして増えないのですか?」という声をよく耳にします。これが一番大きな課題かと思います。
ACTチームの運営を支える制度などが確立していないため、各地にACTチームが増えないというのが現状です。
しかし、既存の制度を活用し、試行錯誤しながらACTの実践を始めているチームが少しずつ増えてきています。
また、ACTに取り組もうとする専門家や、ACTの必要性を訴える家族などがネットワークをつくり、ACTを立ち上げようという試みを始めている地域もあります。

「ACT全国ネットワーク」というACTの普及に取り組む任意団体も立ち上がっていますので、ご興味のある方はホームページ(http://assertivecommunitytreatment.jp/)をご覧になってください。

※もっとACT(アクト)について知りたい方は→書籍「ACTのい・ろ・は」

全国のどこで実際にどんな活動をしているのか→書籍「ACTガイド2」