厚生労働省に要望書提出:障害年金の不支給増加について


この春、障害年金の不支給が著しく増加していることを指摘した記事が配信されました。きっかけとなったのは、共同通信の以下の記事です。

◆2025-0313配信
【独自】障害年金、不支給が増加か 24年、精神・発達は2倍(共同通信)
https://www.47news.jp/relation/2025042811

 

この記事をうけ、2025年5月19日、コンボを含むメンタルヘルス関係団体が、厚生労働省に要望書を提出し、あわせて、記者会見を行いました。以下に要望書を掲載いたします。 PDFはこちら

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2025年5月19日

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長 野村知司 様
〃     年金局年金事業管理課長 重永将志 様

全国「精神病」者集団
共同代表 関口明彦・桐原尚之
認定NPO法人 地域精神保健福祉機構・コンボ
代表理事 宇田川健
一般社団法人精神障害当事者会ポルケ
代表理事 山田悠平
日本ピアスタッフ協会
会長 矢部滋也
公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会
理事長 岡田 久実子

障害年金不支給判定急増問題についての抽出調査に関する要望書

貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、令和6年度に障害年金不支給判定が急増した問題が報じられ、福岡厚生労働大臣が日本年金機構に抽出調査の指示をしました。具体的な調査の中身は明らかにされてはおりませんが、本来なら障害年金をもらえていたはずの人がもらえていない可能性等を踏まえた上で救済策につながるようなものにしていく必要があると考えております。

つきましては、障害者権利条約の趣旨を鑑みるとともに、調査が適切に行われるよう下記のとおり要望します。

① 日本年金機構からの介入があったとみられる判定医を調査して明らかにすること。また、日本年金機構からの介入があった可能性のある判定医も調査して明らかにすること。
② 日本年金機構からの介入があったとみられる判定医及び日本年金機構から介入があった可能性のある判定医等にかかわって不支給になった者を明らかにすること。
③ 当該不支給理由の内訳(例:3級の認定、障害が認定されなかったなど)や診断名内訳、「日常生活能力の程度」と「日常生活能力の判定」の傾向等を明らかにすること。
④ 報道の文書及び同様の文書等を調査し、結果を公表すること。

以上

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◎記者会見の様子

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コンボでは引き続き関係団体と協力し、今後の経緯を注視してまいります。

 

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◆2025-04/11配信  (Yahoo! News)
【独自】精神・発達障害で不支給が2倍増?ナゾを追った(共同通信):こちら

◆2025-05/07配信
【速報】厚労相、障害年金不支給急増巡り調査指示(共同通信)
https://www.47news.jp/12546570.html

会見後数日たって、共同通信より、以下の記事が配信されました。

◆2025-05/25配信
報道受け障害年金ひそかに再判定 年金機構、不支給の千件超(共同通信)
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6540059

 

(Last Updated: 2025-05/27)