つっちーのショーガイ学習  最終回 人とつながりたい(202号)


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第163回  最終回

とつながりたい の巻(202号)
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筆者:土屋徹
(つちやとおる):オフィス夢風舎 舎長(フリーランスナース&ソーシャルワーカー)


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今年も

今年も年末がきました。
いろいろなことがありましたね。

恐怖や不安、しんどさはあっても、人の動きが活発になったり、被災地の復興の姿が見えたり、季節が変わる中で「変化というのは必ずあるんだ」と実感している今日この頃です。

ま、いろいろあるけど、人生は「何とかなるさ」って感じています。

「友達」について

先日デイケアのメンバー達と「友達」について話をしました。

中には「友達が少ない」とか「友達が作れなくて困っている」と言う人がいましたが、私も子どもから「パパはお友達いないよね」と言われます。
LINEもやっていないし、休みの日も家族以外とは出かけず、子ども達からは「孤独な人」って見られているのかもしれません。
ま、孤独が好きっていうのが本音なのですが。

 

友達の定義

皆さんにとって「友達の定義」とは何でしょうか。
その話では
「一緒に食事に行ったりお酒が飲める・映画や遊園地など遊びに行ける・ケンカができる・言い合いができる・電話やLINEで話せる」等があがりました。

人によって定義は違っていて、「友達が100人ほしい」と言う人も「人生で1人でも友達って呼べる人ができたらいい」と言う人もいました。
「男女間での友達関係は成り立つか」という話題も出て、友達から恋人関係に移る人も、そのままの関係が続くという人もいました。

最終的には対人関係がじょうずだから友達が作れるとか、へただから作れないという話にも広がっていきました。

 

いろいろ

私は対人関係の相談を受けると、たとえで「焼き鳥屋さんに入ったら1人で過ごしたい人か? みんなとワイワイ過ごしたい人か?」と質問します。

人の価値観はそれぞれなので、必ず関係作りだけではなく、本人の希望に沿って取り組んでいきます。
1人で過ごしたい人には、自分自身で過ごせる方法を一緒に考えます。

みんなとワイワイしたくても、対人的なやりとりが身についていない人は、輪の中への入り方から話の続け方・話の切り替えし方・場を離れることなどを練習することもあります。

 

みんな

やはり相談は「対人関係」についてが多く、人が生活していくうえでは、人づきあいが課題となることが多いのかなと思います。
ふと思いました。
「みんな、いろいろ病気や障害をもちながらでも、人とつながりたい・1人ではなく人と一緒にいることを望んでいるんだな」と。
人とつながりたい等の望みがあるときは、人としての健康な部分がたくさん広がっているときなんだと思います。
「友達がほしい=健康な生活に目が向いている証拠」なのかもしれません。

私もこの連載を通し、たくさんの人とつながれて、「土屋にとっての友達」を作るきっかけもいただきました。
感謝感謝ですね。

ありがとうございました

さて、実は皆様にお知らせがあります。
2010年から始まった「つっち~のショーガイ学習」ですが、今回で最終回となりました。

あ、決してお仕事を辞めるとか隠居するということではありません。

お仕事で各地に行くと「いつも読んでいますよ」と声をかけられたり、「この連載を読んで元気に前向きになりました」と言われることもありました。
そんな一言一言って、とってもうれしいですよね。
連載を通して、書いている自分自身が成長し、元気をもらったのではないかと思います。

イラストを描いてくれた小田島さん、本当にありがとうございました。
土屋の想いを文章からイラストにするのは大変だったと思います。
二人三脚で駆け抜けた13年半という期間は、土屋の一生の宝としてしまっておきますね。

最後におつきあいいただいた読者の皆様にお礼を申し上げます。
長い期間、ありがとうございました。
では、どこかで見かけたらお声をかけてくださいね。


土屋さん、小田島さん13年間ありがとうございました。
2024年1月号(203号)からは、星野概念さんのエッセー「壮大じゃない話」が始まります。
お楽しみに。(編集部)

 


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