特集2 相談力アンケートの自由記述(184号)


特集2 相談力アンケートの自由記述(184号)

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下記は、2022年6月号の「こころの元気+」特集2で行った相談力アンケート内の問7での自由記述の回答です。
内容も様々で、誌面にはとてものせきれなかったためここに掲載しましたが、やはり全部は載せきれず一部抜粋になっています。

 

▼こうだったらいいと思うなどの要望や提案など

●セカンドオピニオンを受けたい時、紹介状が無くても良い様になればと思う。

●せっかく自治体や独立行政法人などの相談窓口があっても軽くあしらわれて、たらい回しされることが多い。
門前払いさえある。これを何度も経験すると無気力になってしまう。
悪い意味で対応がマニュアル化されていると感じる。一律相談でなく個別相談支援に応じてほしい。

●だれでも、とか勇気を奮って、と言われるが自分のこと、悩んでいることを話をするのは大変なこと。
廊下で立ち話とか、日常の中で話ができるとよい。

●なかなか親しい友人にも子どものことは話せません。
子どもは現在入院中で,4年になりますが,今後のことなど,病院のケースワーカーにも相談しづらいです。
家族会はコロナ禍で参加できず,以前は講演を聴いたあと,質問という形で心配なことなど答えてもらいました。
保健センターの保健師さんは忙しそうで,声をかけづらいです。
気楽に気になることを話せる,相談できるところがあると良いと思います。

●やはり専門家の相談員が欲しい!
精神保健福祉士も実際に仕事で関わっていないと全く役に立たない!

●孤独、孤立の問題解消のための気軽に立ち寄れるクラブハウスの様な場で多様性に対応した相談窓口があると安心。

●仕事を斡旋するんじゃなくて、相談に乗って欲しい。
悩みがない時に相談に乗らされる事があるけど、それは本人の意思じゃないので。

●私は、数年前に他県より現在の居住地に転居してきました。
インターネットで情報を得ることはできましたが、相談窓口がわかりやすいと良かったと思います。

●障害者手帳の名称を、「チャレンジド サポートパス」にしたらどうでしょう。
前向きに 相談&サポートされることの 門をくぐれるのでは?

●色々なサービスがあるとしても、個々に情報が連携されていない場合があり、問い合わせるまでに労力を使います。
サポートする家族や身内がいるうちはいいのですが、当事者が自力で、相談するには、まだまだハードルが高いと感じます。
また、日本語が得意でない、第一言語でない場合の通訳サービスの普及もあれば助かります。

●心の弱い部分をさらけ出すことは恥ずかしくないよ、ということを学校等で教育してくれたらよかったかと思います。
私の時代にはスクールカウンセラーがいませんでしたので。

●診察時間が1~2分なので、相談があるなしにかかわらず定期的に話しを聞いてくれる仕組みができたら嬉しい。
精神科の本当の診療はじっくり話を聞くことではないでしょうか?
そういう意味では基本的な精神科診療報酬の見直しが必要と思います。
また精神科の病院は民間がほとんどという事で薬物療法・長期入院で患者が病院経営の犠牲になっていないか!
薬物療法と並行して心理療法を推し進め本人持っている能力を生かして生き生きと生活できる社会になってほしい。

●人の力を借りなければ生きていけない、という当たり前のことを、病気でない人にも解って欲しい

●精神科受診や服薬への偏見がなくなればいい。また偏見の地域格差がなくなればいい。

●相談するハードルが、低くなるよう、自治体での相談窓口をわかりやすくしてほしい。
わたし自身は、地域活動支援センターにお世話になっており、気軽にスタッフに相談出来るので、助かっている。

●相談する側のスキルを高める教育が重要だと思う。
相談のスキルとは、例えば何を相談したいのかの考えがまとまっていることが第一で、相談ごとに至る時間経過や、自分の病歴や環境なども大事。相談したいことが、いかに的確に相手に伝わるかのスキルを高める教育を国がしてほしいです。
また、精神疾患者はさらに精神病院でもしていただきたい教育です。

●相談する練習をしたい

●相談という単語に、逆に戸惑いをされる人もおられると思います。
お話相手ですよというような優しい単語に変換して、もっともっと理解できる言葉で広めるのが良いのではないかと思える。

●相談とは何をすることかを適切に義務教育で教えてほしい。また大学や専門学校,職場での教育も必要!

●相談を受ける立場にある人は、できるだけ一貫した姿勢を向けてほしい

●相談事業所自体を相談したいときってどうすればいいんでしょうか?

●相談窓口はたくさんあれども、がっかりなまたは絶望するような対応が多かったので、相談員にはある程度の認識を持てるような教育をしてほしい

●当事者は情報をとりに行く事がなかなか困難なのだからもっと情報が沢山欲しい。
もっと情報をとりやすくして欲しい。気軽に相談出来る事、相談出来る場所がもっと多くなって欲しいし、的確なアドバイスも欲しい。
正しい情報が欲しい。

●同居している家族によって社会的に抹殺されている被虐待児にも目を向けてほしいです。

●入院先の病院で、医療以外の退院後の生活支援、就労移行支援等、さまざま情報をどこで得たらよいのか、個別に親身に相談し、情報提供をしてほしい。情報を渡すだけではなく、橋渡しの労を取ってほしい

●発病する前は、プライベートな話を他人にするのはいけないことだと思い込んでいた。
親から他人に迷惑をかけるなと言われて育ったのを極解していた。
人に話すことで楽になること、サポートを受けられることが書かれた手に取りやすい漫画などがあると良いです。

●病院は身近で直接相談できる場を教えてあげて欲しい。

●僕にとって相談するところは、必要なところです。
多くの人の悩みやすい夜間や春、秋頃でも相談できるところが有るといいです。

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▼意見や経験、思いなど

○いくら相談しても、結局自分の気持ちは決まっている。
だから毎回相談したことを後悔する。
相談すればするほど自分は大人じゃないと思ってしまう。

○この20年間相談しても話を聞くだけとか,研修講演家族交流にとどまり、本人のひきこもりの状態は同じ。
親が生きている間は何とか暮らしていけるだろうがその後が心配である。

○ブラック自治体なる言葉があるそうです。
まさに守秘義務のない地域です 。
選択肢は無く、機能しない民生委員は連絡も付きません。
ますます人間不信が募り、独り上手になり、ヒトと関わるとトラブるし解決方法がわからないのです。極力関わらないようにしています。 これで良い訳はなくこれしか私には生きるすべがない消去法の結果です。

○何処に聞いたら糸口がつかめるのか、そして自分の力不足をいつも感じる。
つまり壁を乗り越えるのにほしいのは、様々な人のアドバイスでは。
つまり、「苦労したいろいろな体験と多角視点」なのだから、自分の足で稼ぐしかなさそうです。

○学校教育の衰退が相談しにくい社会にしていると考えられます。

○気軽に相談できる知人や友達がいないのが苦しい

○休職を重ねる度に、また年齢を重ねるに連れて相談相手が減った。

○私が人間関係が上達できにくいのは問題だけど、精神科に関わる人達には絶望に近いものがある。
人間というのは自分の事で精一杯で、相談に乗る程、癖のある人に関わる程余裕がないのでは。

○私の場合は、相談相手の実績的に、私の希望するものがない場合に、相談することをやめてしまうケースがあり、独力で頑張ってしまうことがあります。
例えば、仕事探しに関する悩みがあって、私はプログラマーを目指しているとしても、相談員等の施設の就労支援の実績が教師のような仕事しかない、となった場合に、それ以上、相談する意味があるのか? と考えてしまったりします。
私が社会とのすりあわせが不器用なのかもしれませんが、相談相手選びなのか、探しは難しいと思ってしまいます。

○私は、昔、精神疾患をもつ家族の立場で、あちこちに相談したが、まったく解決につながらなかった。
そのため、その後、国家資格を取り、自分が相談に応じる側になって、自分が味わった嫌な経験を繰り返さないようにと心がけている。
特に、家族の相談に適切にこたえられる専門家は、あまりに少ないので、ニュースになるような事件が度々繰り返されている。

○私は、相談を口にするのが苦手だったので、文章にする。ラインとかメールとか。
そうするとハードルが低くなると思う。
でも、相談する相手は、本当に慎重に選ぶ。
文章を、書いて送信しないことのほうが多い。

○自分が生活で困っていること自体に気が付かない(気が付けない)。
自分のことが客観視できないと、相談するという発想に至らないと思う。
多分困っている時は視野狭窄しているんだと思う。

○自分と同じ症例の人がほとんどおらず、外国にしか相談窓口がない。

○弱っていた時に市役所の福祉課で侮蔑を受けたことが自殺未遂への追い討ちになったことがありました。
弱っている人間に侮蔑を与えるということがどういうことか、精神医療や福祉の間で重く考えてほしいと切に願います。

○状態が重い疾患者は結局病院にしか頼れない(しかも3ケ月)のが現状ではないかと感じます。

○人を選ばないととんでもないことになるので、その見極めが難しいと思う。

○精神科医は薬物療法しか出来ない人達が多い。患者の悩みに寄り添えないのは精神科医の教養不足が原因。

○相談しても、“たらい回し”感は、拭えなくて、先方も一生懸命、相談に乗ってくれていますが、こちらの希望が、伝わっていない…(仕事をする方向に、持って行かれて、こちらは、“居場所”を探している。

○相談しても、口ばかり色々アドバイスしてくるが、実際に一緒にやってくれるとか、行動に移したりしてくれるとか、前向きに展開しないことや、相談したほうがガッカリしたり傷付く経験があまりに多過ぎて(特に相談支援専門員などの支援者)、相談する気にもなれない。
そのことを言っても同じ専門職を責められているように感じるからなのか、信じてももらえなかったり、専門職を擁護する発言をされたりする。
それが結果として人間不信になり、相談できなくなる。
あと、忙しいとか慌てられたりする雰囲気だと、いくら相談していいと言われても話す気にもなれない。

○相談しなければいけないような空気は出さないでほしい

○相談するにしても相手に通じているか、わかってもらえるかが一番気になります。
だから、精神科デイケアや精神保健福祉士さんに相談します。
主治医では通じない時が多い。

○相談ってなかなか言いづらいから家族にしか出来ないけれど、家族も本人じゃないから全部を理解出来ないと思うから、そういうときどうしたらよいかわからない。

○相談に関しては、相手のあることでもあり、また10年以上にわたる闘病生活のなかで自分の状態や状況も一定でなく、選択肢形式などでは答えること難しいテーマだと思いました。

○相談はした方がいいのですが、相談員のスキルを上げる事もとても重要で、スキルの無い相談員に相談した場合、とても傷つく事がある。
それは二度と相談しない事になりかねない。しかし相談員を育てる場は少なく、大変な時間とお金がかかる事も現実。

○年を重ねると、相談していた友達が亡くなってしまったりするため、自分でも心理学を勉強したり、マインドフルネスをして、心を強く持つ時代になっている。
コロナで色々な人と会えないというのが、一番の弊害と感じる。
相談というのは、相手と自分にラポールの関係が築かれていないと成立しないと思います。むやみに相談したら、騙されたり、詐欺に合う、そんな世の中になってしまっている事を嘆いています。

○夫婦間のデリケートな問題は親しい友人でも相談出来ないので抱え込んでしまいます。

○本人が閉ざしてしまった場合、こちらは何も出来ず、家庭がめちゃくちゃになるのを見ている事しか出来ない。

○勇気を出して話したのに逆に叱責されたことがあり、それ以来「また同じ目にあうのではないか」という、周囲の人々に対する不信感が払しょくできない。
また世の中には、巻き込まれたくないからと相談してきた人に対し敢えて冷淡に接する人(「死にたいのなら死ねば」などと言う。そうすれば相談されなくなって自分自身は楽になる)もいる。悲しいです。

○例えば「いのちの電話」は繋がった事がありません。
回線や人員が足りない事、また相談員育成には時間が掛かる事は知っています。
それでも「見捨てられた」と解釈し絶望していました。
色々な相談窓口の存在が広がりつつ対応人数も増えると嬉しいなと思っています。

 

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