1つ1つ積み重ねて


「こころの元気+」2017年3月号への投稿より →「こころの元気+」とは

1つ1つ積み重ねて/ミケさん   長野県

私は40代の統合失調症の当事者です。今は一般就労パートで月15日程度1日5時間の仕事をしています。

10年前はハローワークで就労支援サポーターの方に相談にのってもらいながら憩いの家に通い始めていました。
そこでは始めのうちは 横になって休んでいたり、調子がよければ他のメンバーの方とミシンを使って裁縫したり、きめこみを作ったりしていました。また お菓子作りやお料理を皆で作っていました。

家では主人の両親と同居していて姑も働いていたため、夕食の準備は私の仕事でした。とはいうものの、何をつくっていいのか 、作り方やどんな材料を買っていけばいいのかわからない状態でした。
憩いの家のスタッフに相談し、一緒にメニューを考えてもらったり、どんな材料が必要なのか、どういう風に作るのか、1つ1つ教えてもらいました。

当時は夕食を作るということがとても苦痛でした。
たとえばカレーを作るとします。カレーは今まで何度も作ったことのあるメニューでしたが、材料や作り方が抜けてしまい一から教えてもらいました。
カレー用の肉・じゃがいも・人参・玉ねぎ・カレールーを買っていくこと、野菜は一口大に切ること、料を油でいため煮込む、ルーを入れること、1つ1つ教えてもらいました。

憩いの家が就労継続支援B型に変わり、私もそちらに通うようになりました。そこではCafeを営業しており、お菓子を作ったりしていました。
始めのうちは1つ1つ確認して作っていました。段々と仕事を任せて頂けるようになり、今ではCafeのランチの用意もスタッフの方と一緒にさせてもらっています。
他カレーを煮込んだり、Cafeで接客することはできませんが、調理したりコーヒーを入れたりと厨房で仕事をしています。B型は卒業していますが別の形で手伝わせて頂いています。

家での生活も、食事は私の仕事で変わらないですが、やはりメニュー決めは難しいです。主人に「明日何食べたい?」と 前日の夜聞いて決めています。味付けも主人に味見してもらっています。
「自信をもっていい」と言われますがやはり不安で、必ずといっていいほどしてもらいます。可能な限り。応用はきかないけれどCafeで作ったものを家でも出来るようになりました。