精神科を紹介された後、生活や医師との付き合いでは、薬物療法で苦労する場合が多いです。カウンセリング(精神療法)と薬物療法が中心の精神科での治療ではどんな苦労が起こるのでしょうか。「こころの元気+」の特集から見てみましょう。
特集4
お医者さんから言われて うれしかった言葉・いやだった言葉
うれしかった言葉
20数年来、死にたい気持ちが消えない私。
入院時、若い受持医に「なぜ死にたいのか」、「なぜ? なぜ? なぜ?」としつこくせめられ、ただその思いが強いだけで、問いに答えられず涙してしまった私。
翌日の回診で部長先生が「わからない」っていう答えがあっていいんですよと。
この言葉(考え方)に、その後どれだけ救われたことか。これが私のうれしかった(安心できた)言葉です。
試行錯誤の毎日さん(茨城県)
私がうれしかった言葉は、「たいへんだったね」です。
初めての病院に行き、診察前の予備診察で、これまでのできごとや体調をくわしく話しました。
もう何年も前からのことで、たいへんだとかつらいという感覚が麻痺していたので、言われたときは泣きそうでした。
羊飼いの呼び声さん(埼玉県)
主治医の先生から言われてうれしかった言葉は、先生が僕のことを買いかぶっていると思えるのですが、「僕が今まで出会ってきたなかで、あなたは、やさしさの最高峰だ」と言ってくださったことです。
お世辞かも知れません。でもお世辞でもとてもうれしかったです。
滝亜自由さん(大阪府)
いやだった言葉
以前の先生の口癖は「みんな一緒だよ」でした。
先生は話を聞いても、「それは僕もみんなも一緒だよ」と薬の調整すらしてくれませんでした。
みんな一緒なら悩んでいる自分はなんなんだろうか、自分は病気ではなく甘えているだけなのではないか? と自問自答して解決できずに悪循環を起こしてしまいました。
ぽちかずさん(埼玉県)
初診は本を何冊も出している偉い先生でした。
ところが診察室で僕が話し始めるといきなり「もっとテキパキ話せないんか!」と一喝、代わって家族が話し始めてもイライラした様子で最後まで聞かずに診察終了。
そして書棚から本を取り出すと「私の本でも読んでみなさい、○○円ね」。
病状は好転しないまま本だけは3冊も買わされてしまい、結局半年でこの先生をやめました。
T.Yさん(神奈川県)
いやだった言葉は「すぐ疑う」、「あなたの性格のせいで悪いんだ」。
この先生からは離れました。心の病の患者に対する言葉とは思えません。
岩柳晶子さん(東京都)
今通っているクリニックに移る前、最後に先生に「どうして病名を教えてくれないのですか?」と聞いたら、ニコリともせず、冷酷な目で、「前の先生と同じだから」と答えました。
前の先生も教えてくれませんでした。
でも、これは、答えになっていないと思います。
命をみてもらっている先生が、こんなにもいい加減なんだと思い、ものすごくいやで、衝撃をおぼえました。
ユキマツリさん(神奈川県)
こころの元気+73号 特集より