私モデルになっちゃいました!(139号)


私モデルになっちゃいました!
岸本里志さん(千葉県)

私の診断名はアスペルガー症候群と統合失調症ですが、その他の症状にインポスター症候群と場面緘黙症もあります。
幼少時から周囲と軋轢が多く孤立していました。
私の少年時代は、太宰治の『人間失格』の主人公の大庭葉蔵の少年期とそっくりでした。私も葉蔵と同様に、周囲をだましているのが発覚して恥をかくことを恐れていました。
これがインポスター症候群です。きっと太宰治も同じだったのでしょう。

大学4年生頃から統合失調症の陰性症状が現れました。そのため成績が著しく低下しました。
就職活動では「面接官とのコミュニケーションが成り立たなかった」という理由で落とされかけましたが、指導教授が会社に掛け合ってくれて就職できました。
就職後、会社内での周囲の人々との軋轢で地獄のような日々をおくりましたが、幸い上司が私の精神障害に気づいてくれたので、精神科医の診察を受け始めました。
症状がひどくなってほとんど仕事ができなくなったので、退職せざるを得ませんでした。

私は5人の精神科医を渡り歩きましたが、最初の3人は、障害者枠での就労を教えてくれなかったので、私はどこにも再就職できず悲嘆に暮れていました。
4人目にやっとよい精神科医に巡り会えて、私がアスペルガー症候群という病気であることや障害年金について教えてくれました。
私に合った薬を処方してくれました。また、障害者の就職支援施設を紹介してくれたので、再就職ができました。

〈撮影の感想〉
いつになく笑顔が出せてよかったです。

〈伝えたいこと〉
よい医師に巡り会えるのは、まったくの運です。
運がよければよい医師に出会って人生は好転します。よくない医師はどんどん変えるべきです。