令和2年7月豪雨で被災されたみなさまへ


2020年(令和2年)7月13日

令和2年7月豪雨で被災されたみなさまへ

認定NPO法人 地域精神保健福祉機構(コンボ)の代表理事の宇田川健と申します。
この度、コロナ禍の不安のなか、かなりなストレスが溜まっている上にのしかかるように、豪雨被害を受けてしまった皆様、私たちとしてもなんとお声がけしてよいのかわかりません。

これまで度重なる災害、そしてコロナ禍の中、必死に耐えて、がんばってきて、このような追い打ちがかかる時、その恐怖、不安、どこに向けてよいのかわからない怒り、必死にこらえてきた泣きたい気持ちを持つのは、当然のことだと思います。

私たちも、自然の一部であるので、社会の中で、それを隠すことや我慢すること、かなりな無理をしてしまうと思います。自然の一部であると分かっていても、無理をすれば、それは不自然なことで、思いや怒りが強くなることもあると思います。

コロナ禍のなかで、どのようにそれを表現して、身の安全を守ることができるのか。被災によって生活の環境が大きく変わったり、感染症に対する不安もありますが、それと共に、私たちコンボとしては皆様のこころや体調の心配もかなりあります。

強い不安、怒りの感情を持つこと、泣くほど悲しいことは、当事者だからではなく人間として当然のこころの動きだと思います。日本のどこにいたとしても、複合した感染症、自然災害が続き、当事者としては普段からも、避難所に行くのは難しいと思っているのに、コロナ禍の中で、避難所に行くことへは恐怖があるのも当たり前です。

自然災害からの、不安や恐怖が長く続くと、疲れ果て、一見症状が悪くなるようなこともあると思います。先の見通せないこの時代に、どんな人でも、泣くことや、どこに向けたらいいのかわからない怒りを我慢できなくて当たり前です。

なにもかもが八方塞がりと感じてしまう中で、もし、少しでも吐き出せる場所や相談に乗ってくれる人がいればいいのですが、そこに行くことさえ難しいのではないかと思います。

コンボでもいろいろな顔を合わせてのイベントや会議がリモートになっています。なんとも八方塞がりの状況のなかの、怒りや、悲しみを抱えて、宇田川はコンボ理事の大野裕先生が提供してくれている、まだパイロット版の「こころコンディショナー」というものを使って、なんとか凌いでいます。

「こころコンディショナー」 https://carechat-demo.kiku-hana.jp/
もしよろしければ、ご活用なさってみてください。

最後になりますが、被災された皆さまに、再度こころより、お見舞いを申し上げます。

コンボ代表理事 宇田川健

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