戻る

気持ち


こころの元気+2011年6月号(52号)おこまりですか? では他の人に聞いてみましょう!」より

Q 過去とのギャップに苦しみます


私は、一級建築士の資格をもつ49歳男性です。
7年前まで設計の仕事をしていました。
景気がいいときには、仕事もたくさんあり、給料も高く、リッチな生活をおくっていました。

ところが景気が悪くなってくると、新築が少なくなっていき、一件あたりの単価が低くなり、会社もかなり苦しい状況になりました。
リストラが続き、私は会社に残ったものの、どんどん残業時間が延びました。
自転車で通える職場だったので、夜中の2時頃まで働くこともざらでした。
そのうち、心身ともにぼろぼろ状態になり、7年前にうつ病と診断され、会社を辞めました。

翌年には、女房ともうまくいかなくなり、離婚しました。
今は、不動産会社でアルバイトをしています。

ところが、私はもともとエリートだったせいか、そのプライドが常につきまといます。
バイト先で、若い人と一緒に仕事をしたり、15歳も年下の課長と一緒に仕事をすることを情けなく感じるのです。
それだけでなく、その人たちが社会を知らない若造たちに思え、あれこれと指示をされることが苦痛です。
指示が的確で、当然の指示であっても、何か頭にくるのです。

でもそれ以上に苦痛なのは、自分の能力が格段に下がってしまったことを、常に実感しなくてはならないことです。
そうした過去の自分と現在の自分とのギャップに、皆さんはいったいどのように向き合っているのでしょうか。
なかなか割り切れなくて、自分が情けない毎日です。
 


A 強さよりもやさしさ
ミナミヒロコさん(京都府)

 

質問者様のお気持ち、よくわかります。
きっと質問者様は、能力の優劣が、人としての価値の優劣と同じとお考えなのではないでしょうか?

高校時代、私は陸上をやっていたのですが、強い人には価値があり、弱い人には価値がないと考えていました。
2年生に進級した頃、ずっと調子がよくて、合宿でも大活躍だったのですが、大事な大会前に倒れてしまいました。
ショックで何日も寝込みました。
「自分は弱い」そう思うと、生きることが不安でたまらなくなりました。
弱い自分を受け入れることが、どうしてもできなかったのです。

それから…

戻る 続きを読むには賛助会員になってログインしてください。