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性をタブーにしない


コンボのトップページへ戻る  2025年12月号「こころの元気+」より

第8回 〈連載について→コチラ〉 
病院医療や看護からみたセクシュアリティ


筆者:横山惠子
横浜創英大学 看護学部 教授

※精神疾患のある人の性と生殖に関する健康と権利のホームページ


イタリアと日本の精神科医療における

イタリアでは、1978年に制定された「バザーリア法」で公立の精神科病院が廃止され、入院していた患者さんは自分の生まれ育った地域に戻っていったそうです。

開放的に描かれる性的欲求

映画『人生ここにあり!』は、そんな1980年代のイタリアのミラノを舞台に、地域精神保健サービス機関のもと、地域に出た患者さん達が組合を作り仕事を始める姿を実話をもとに描いています。

薬を過剰に投与されて鎮静化されていた患者さん達が、減薬されて地域で見つけたのは人生への希望であり、仕事と共に恋愛やセックスでした。
この映画では、性的な欲求も隠すことなく描かれ、公認された性風俗で助成金を使って解消するなど、その欲求はとても開放的に扱われています。

大学の精神看護学の授業でこの映画を見せていますが、学生は「障害者の地域生活やリカバリーとは何か考えるのに何よりも印象的な学びだった」と話します。

 

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