第53回
「察してほしい」が怒りに変わる(実践編①)
筆者:安保寛明(山形県立保健医療大学 看護学科 教授)
〈ワンポイント動画は→コチラ〉
初夏の気配を感じる季節になりましたね。
春のあわただしさが少し落ち着いた頃でしょうか?
新年度の新しい環境に慣れ始めた今、周囲との関係にも少しずつ違和感や不満を覚えることがあるかもしれません。
さて、前回は「察してほしい」が怒りに変わるメカニズムについて話しました。
「言わなくてもわかるはず」という思いこみがすれ違いを生み、それが怒りへとつながることがあるという話でした。
今回は、その怒りを減らし、より円滑なコミュニケーションをとるための具体的な対処法を紹介します。
▼「察してくれない!」と思ったときの対処法
1:「私は~してほしい」と具体的に伝える
「察してほしい」と思う場面では、たいてい「本当はこうしてほしい」という願いがあるはずです。
しかし、それを伝えずに
「何で気づいてくれないの?」と怒ると、相手は困惑するばかりか、関係がぎくしゃくしてしまいます。
そこで…