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境界性パーソナリティ障害とつきあう


153回  (※過去の内容は→コチラ)
トラウマインフォームドアプローチ(TIA)(22)
BPDの家族支援でのTIA(22) 
セルフ・コンパッションにおける恥について


著者:遊佐安一郎長谷川メンタルヘルス研究所 所長)

 

耐性の窓(※)を広げることに役立つ例として、コンパッションと特にセルフ・コンパッションについて、そして恥の感情との関係について話してきました。
(※耐性の窓:交感神経と副交感神経のバランスがとれていて、ストレスに対応できるような状態)

耐性の窓が狭まると闘争逃避状態になりやすく、
そうなってしまうと強い怒りのために攻撃的な言動を止められなくなり、特に身近な人にくり返し怒りをぶつけてしまい、
その結果、自己嫌悪・自己否定におちいり、罪悪感や恥の感情が強くなってしまうリスクがあります。
また、衝動行動を制御できない苦しさを回避するための逃避行動は、社会的孤立につながることもあります。

こんな状態が続くと恥の感情がさらに強くなって、耐性の窓がさらに狭まりやすくなってしまいます。

このような感情調節の困難と自分に対するネガティブな評価という特徴は…

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