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特集11 病棟で見てきた変化の瞬間


コンボのトップページへ戻る  2025年10月号「こころの元気+」より

筆者中村順子
医療法人財団青渓会 駒木野病院 看護部


私は精神科病院に勤務して10年以上になる看護師です。
精神科病院の救急病棟、児童思春期病棟、ストレスケア病棟、退院支援病棟といくつかの病棟を経験して、その中でいろいろな病状の方と出会い、それぞれの生活の場へ退院されるところに立ち会ってきました。
入院が数か月から数年と長くなると、中には「もう退院できないのではないか」と不安になったり、あせりを感じてイライラしたりしてくる方もいます。

気持ちが揺れ動き苦しい日々の中で、ちょっとした変化が見える瞬間があります。
今まで私が出会ったエピソードをいくつかご紹介したいと思います(なお、個人が特定されないようにプライバシーに配慮しています)
 

 


暗い顔だったAさん

Aさんは40代後半の男性で、数回入院歴があり、今回の入院は3年以上になります。
以前のAさんを知っている私から見ると、とても回復していると感じますが…

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