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トラウマインフォームドアプローチ チームで広がる可能性


第5回 (※連載について→コチラ)
実践にかかせないポイント!
4つのR②

今回の著者:片山皓絵/ユキ・アボカド/ 吉田佳子


今回の解説:片山皓絵(かたやまひろえ)
長谷川メンタルヘルス研究所 公認心理師・臨床心理士)

 

前回は、トラウマインフォームドアプローチ(TIA)の前提条件となる4つのRについて、支援者の視点からその体験を交えてお話ししました。

▼TIAの主要な前提条件:4つのR
①理解する(Realize)
②認識する(Recognize)
③対応する(Respond)
④再トラウマ化を予防する(Resist re-traumatization)

組織やシステムは、
①理解する、②認識する、③対応する、④再トラウマ化を予防するという4つの前提条件を備えている必要があります。

ここで「組織やシステム」とありますが、4つのRは「支援者」だけに関わることなのでしょうか?

TIAでは当事者だけでなく、家族や支援者、事務スタッフなど、すべての人がトラウマを経験している可能性があると考えます。
したがって、当事者や家族も支援者と同じシステムの一部であるといえます。

当事者が回復するために、家族の支援が重要であることは想像しやすいのではないでしょうか。
また、当事者自身がトラウマについて理解し、対処すること、すなわち「セルフケア」を行うことも役立つと考えられます。

今回は、当事者、家族の視点から4つのRについて考えていきたいと思います。

 

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