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性をタブーにしない


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第3回 
性教育を「支援」の視点から考える


筆者:高橋幸子
医療人育成支援センター・地域医学推進センター/
産婦人科  助教
※精神疾患のある人の性と生殖に関する健康と権利のホームページ

 

日本と世界の性教育

「性教育」と聞いてどんな内容を思い浮かべるでしょうか。
日本では長らく、生殖や体の成長といった“からだ”に関する内容が性教育とされてきました。

しかし、世界に目を向けるとその定義は広がりを見せています。
たとえば欧米では、性的同意や多様な性のあり方といった人権に根ざした教育が性教育として位置づけられています。

ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)等の「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」では、科学的で前向きな性の学びを、年齢に応じて段階的に積み重ねることが示されています(図1:下記)。

5歳から始まる性教育では、
「自分を好きになること」
「他者との違いを認めること」
「選択肢を知り」
「自ら選ぶこと」
が柱となります。

一方で、日本では総合的な性教育はまだ行き渡っておらず、学校でも十分な内容が取り上げられていない現状があります。
性のことは「語らないもの」とされ…

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