戻る

特集5 一緒になって途方に暮れる 


コンボのトップページへ戻る  2026年2月号「こころの元気+」より


自律」に向かうひきこもり支援

筆者石川良子
立教大学 社会学部 教授
 


ひきこもり支援ハンドブック〜寄り添うための羅針盤 全体版は→コチラ

2025年1月、厚生労働省は『ひきこもり支援ハンドブック〜寄り添うための羅針盤』(以下、ハンドブック)を公開しました。
※その他、ひきこもり支援の取組については→厚労省へ

その画期性は何と言っても、支援のめざすべき方向として「自律」を打ち出したことにあります。
検討委員会の一員で作成に関わった者として、従来の支援に投げかけるものについて若干の私見を述べたいと思います。


マニュアル化できない支援

2023年に事業が立ち上がった当初、目的は「マニュアル」の策定でした。
ですが、検討委員会で複数の委員がこれに異論を唱え、最終的に「ハンドブック」に落ち着きました。

私も反対した一人です。
支援を受ける側に立った方々はそれぞれ個別の存在であって、「ひきこもり当事者」と一般化できません。
支援も生身の人間同士のつきあいにほかならず、関わり方・働きかけ方を標準化することなど不可能だからです。

目の前にいる人が置かれている状況や望んでいることをじっくり掘り下げ、支援する側としてそこにどう関われるのか模索し続けることが何よりも大切。
「自律」とは、そういう認識のうえに示されたキーワードだと考えています。

戻る   続きを読むには賛助会員になってログインしてください。