戻る

特集9 薬の失敗談


コンボのトップページへ戻る  2025年8月号「こころの元気+」より


薬に関する失敗談とそこから学んだこと。
皆さんから例として体験談を送っていただきました。


病名がなかった
さん(兵庫県)


私は児童虐待を生き延びて大人になってから、虐待の後遺症である複雑性PTSDという精神疾患に長く苦しんだ者です。

現在40代ですが、20代の頃はWHOのICD(国際疾病分類)にも複雑性PTSDの病名が掲載されておらず、誤診が長く続きました。
(WHOのICD(国際疾病分類→最新版ICD-11

そのため間違った投薬を受け、SSRIの副作用で攻撃性や衝動性が増して病状がさらに悪化したり、30代後半には20代の頃に服薬していたリスペリドンを原因とする遅発性ジスキネジア(※)という薬害に、3年間苦しみました。

(※遅発性ジスキネジア:服薬を開始した直後ではなく、数か月~数年経って生じてくる。おもに統合失調症の薬である抗精神病薬に伴う運動系の副作用で、「口をモグモグさせる」「舌をペロペロ突き出す」など、自分ではコントロールがむずかしい症状をしめす(2018年10月号「こころの元気+」より)

日本の精神科は薬物治療が主流の生物学的精神医学ですが、私のように心的外傷という心の病に効く化学の薬は基本的にはないため…
 

戻る   続きを読むには賛助会員になってログインしてください。