筆者:熊倉陽介
東京大学医学部附属病院 精神神経科
▼めまい・ふらつきの種類
めまい・ふらつきには、いくつかの種類があるとされています。
■3タイプ
「天井や壁、自分自身がグルグルと回っているような感覚」
がして、しばしば吐き気・嘔吐を伴うものを「回転性めまい」といいます。
「足下がふわふわする」
「足が地につかない感じがする」
「頭がぼーっとしてふらつく」などの感覚は、「浮動性めまい」と呼ばれます。
それに加えて、
「目の前が暗くなって、あるいは白くなって、意識が遠のくような感覚」
「急に立ち上がった後の眼前暗黒感(目の前が急に暗くなる)」
のような症状もあります。
これは、俗に「脳貧血」や「立ちくらみ」などといわれていますが、脳の血流が減少した際に起こる症状で、
「前失神(意識消失する失神の一歩手前)」と呼ばれます。