戻る

特集4 雇用側の苦労や工夫はどんなこと?


「企業家・廣川豊美さんに障害者雇用について聞いてみました」
インタビュー記事

 

お答えいただいた方:廣川豊美/グリーンハートインターナショナル(GHI)代表取締役
インタビュアー:中川均 NPO法人 全国精神保健職親会(vfoster)理事長


☆電子版では誌面で紹介しきれなかった文章も掲載してあります。


インタビュアー中川より
─事業紹介をお願いします

廣川:
グリーンハートインターナショナル(大阪府吹田市)は「生命を支えている水とミネラルを科学する」会社で、ミネラル基礎商品の開発・製造・卸販売を手掛けて30年になります。
最近では汚水浄化システムの開発にも進出しています。

江坂駅から歩いて15分ぐらいの本社と工場に行くと、元気にあいさつしてくれる社員と会社が用意した昼食が迎えてくれます。
昼食は必ず会社で作り全員で食べることが習慣になっています。
これも実はある経験にもとづき定着したものです。
 


インタビュアー中川より
─障害者雇用に取り組まれたきっかけは何だったのでしょうか?

廣川:
グリーンハートインターナショナル(GHI)と共同で事業を営む新・栄㈱の社員であった当時にさかのぼります。
2011年に行政から社会適応訓練事業への協力(職親活動)をすすめられ、1人の訓練生を受け入れたことがきっかけでした。

当時はウオーターサーバーのクリーニングからボトリング、それからテレホン営業と1日28時間勤務のようでした。
「少しでも戦力になれば」と思い引き受けましたが、その方は1日12リットルの水を飲み、体は虚弱で食事や入浴という生活習慣に欠ける状況のため、戦力どころではありませんでした。

これでは就労体験以前の状態なので、当時の社長O氏が「まずは食事がとれるように」と、わが社の技術である飲料水にミネラルを調合し、水分摂取改善に取り組む取り組みました。
その結果、水分摂取が1日2リットルにまで削減することができ、同時に会社で昼食を用意し、食べてもらうことにしました。

就労訓練は1日4時間、週3日として生活習慣の確立に重点を置くと、みるみる健康を取り戻して訓練にも意欲的に取り組むようになりました。

ところが…

戻る   続きを読むには賛助会員になってログインしてください。