育児のコツ(本人)


こころの元気+ 2008年7月号「おこまりですか? では他の人に聞いてみましょう!」より


うつ病の主婦です。育児のコツを教えてください。

Q 私は三二歳の主婦です。四歳の娘は幼稚園に通っています。
私の実家はすぐ近くにありましたが、一年前に母親が亡くなり、父も数年前に他界しています。母親が亡くなったショックとか、育児のたいへんさなどが重なって、精神的に疲労してしまいました。
子供を育てる自信もなくなり、極端なときには、自殺を考えたりもしました。最近ではイライラしたり、無気力になったりして、夜もあまり眠れません。身体も思うように動きません。
いろいろな病院をまわって、結局精神科クリニックでうつ病だと診断されました。
夫は忙しいサラリーマンで、帰宅はいつも夜九時過ぎです。休みの日は疲れているようで、育児を分担することができません。
幼稚園のママ友たちとは、あたりさわりのない表面的な会話しかできず、悩みを相談したりすることもできません。
困っているのは、育児のためのエネルギーがないことです。娘が幼稚園にもっていくものの準備とか、給食がないからお弁当を毎日つくるとか、お洗濯をするとか、とにかく、やりきることは不可能な状態です。ちょっとあずける人も近くにいませんし、うつ病をかかえながらの育児は、まるで地獄のようです。
うつ病をかかえながらの育児のコツについて、どんなことでもよいので、ヒントがほしいのです。


A 子育ては持久戦/倉田真奈美さん(岡山県)

私の友達で、ご主人を亡くされ、一人息子を女手一つで育てている人がいます。助けてくれる人もなく、必死で働いて生活しているようです。私たちも、時間があれば遊びに行って一緒に食事したり、子供と遊んであげたりしてお互い支えあっています。

子育ては、母親一人よりたくさんの人のなかで育てる方が子供の発達にもよいと思うので、積極的に他人に子供をまかせて、お母さんもリフレッシュしたほうがいいと思います。
子育ては持久戦です。長く続けられる育児をしたほうがいいと思います。
今まで障害児の幼稚園、小学校の障害児学級の先生などをしましたが、他人の支援を受けて母親もラクになり、子供も大きく成長する姿を見てきました。
抱え込まないのが打開策ではないかと思います。


A 休養が第一/ちえちえさん(石川県)

私は、うつ病を発症して半年以上になります。二人の子供がおり、仕事も持っていて、実家は県外で頼れる状態ではありません。
主人は土日祝日、年末年始関係のない仕事で、帰宅は22から23時が通常です。
本当にひどいときは、ベッドに貼り付けられたような状態で、夜9時を過ぎても夕飯がつくれないことがたびたびありました。学校行事の係も半強制的なので、とてもつらかったです。

とりあえず休職しましたが、やはり育児は困難でした。
そこで、一日のうちで調子のよいときに、まとめて料理の下ごしらえなど家事をやるようにしていました。もちろん手抜きも覚えました。ありがたいことに主人が病気に対して理解を示してくれ、朝、保育園に送ってくれたり、買い物を手伝ってくれたりします。

家族の協力なしでは克服できないと思います。ぜひご主人にも、理解を求めてはいかがでしょうか。また、幼稚園によっては遅くまで預かってくれるところもあるようですし、それが無理なら思い切って保育園の一時保育を利用し、お母さんが長く休める日を設けてはどうでしょうか? 
休養第一です。