Q 私は47歳の男性で、いわゆるチェーンスモーカーです。 以前は1日にタバコを3箱ほど吸っていましたが、タバコが値上がりしてからは、2日で3箱程度に減りました。そのかわり、公民館やふれあいプラザの喫煙室の吸い殻を集めて「しけもく」をするようになってしまいました。しけもくタバコはことのほかまずいですが、やめられないです。 長年の喫煙のため、右手の人差し指と中指はヤニのせいで焦げ茶色になっています。親指にはライターをつけるせいでタコができています。体調が悪いとセキが止まらなくなってしまうこともあります。 若いときはタバコをほとんど吸わなかったのですが、入院中にヘビースモーカーになってしまいました。なぜタバコを吸うのか自分でもよくわかりません。イライラしているからでもなく、とにかく吸いたくなってしまいます。起きたときに吸う1本目のタバコは「うまいなあ」と思うのですが、後はうまいとも思いません。 1か月に1万円以上はタバコ代に消えていきますし、何よりも最近は健康のことも気になってきました。タバコをいきなりやめる自信はありませんが、せめて本数を減らしたいと思っています。 タバコで苦労をしている人、本数を減らした人、やめた人、皆さんのアドバイスをよろしくお願いいたします。
A 一度禁煙を試みては/小西文明さん(大阪府)
私は、現在51歳。かつてチェーンスモーカーでした。しかし、35歳でタバコとは縁を切りました。5回目の入院中に、父親が、「タバコを吸うのだったら退院させない」と言い切ったときに、怖くなって禁煙を決意したのです。 タバコは一生やめられないものといつも思っていた私が最初に相談したのは、病棟のある看護師でした。その方は「一生吸わない覚悟を持ちなさい」さとと諭してくれました。 とりあえず覚悟を決め、禁煙に挑戦。10日ほど苦しみましたが、1か月くらい経つと楽になっていきました。あなたは健康のこと、経済的なことを心配しているようですね。 近年、愛煙家は社会的に隅に追いやられるようになり、喫煙を楽しめなくなってきました。私なりに思うことは、節煙しても、禁煙しなければタバコを吸っているわけだし、あなたは実際にタバコをうまくないと感じているので一度禁煙を試みられてはいかがですか。昨今、禁煙外来も一般的になり、本人がその気になりさえすれば、禁煙できる環境は整ってきています。 偉そうなことを書いてきましたが、47歳という年齢でこれからも喫煙を続けることが、さまざまな病気の引き金けねんになることを私は懸念しています。私はタバコをやめてから、食べ物、飲み物をこれまでより、おいしく食することができるようになり、健康を取り戻しました。 なにより気持ちが安定し、精神科病棟に入院することもなくなりました。しかし、タバコの件はあなたが最終的に決めることです。
A タバコ命の私でした/渡辺文子さん(佐賀県)
まず、自分の体験から語らせてもらいます。私は喫煙歴30年で、2年半前まで1日2箱半吸っていました。いつもやめなければと頭の隅にありましたが、タバコなしの生活は考えられずタバコは命でした。 しかし、タバコが400円になる前、もうこれ以上値上がりしたら、障害年金での生活ができなくなると思い、禁煙外来へ夫婦で行きました。医師から、私は99%、夫は100%やめることはできないと言われました。しかし、2年半前から2人とも一度も吸っていません。 私がやったことは、苦しくなったら、先に禁煙した知人にアドバイスを貰ったり、禁煙のメリットと喫煙のデメリットを紙に書いたりしました。ニコチンを体がほしがる中毒症状が抜けても喫煙習慣が残っているので、そういうときには、お菓子を食べてまぎらわしていました。 おかげで体重は増えました。知人は、間が持たないときは、シュガーレス・ガムを噛んでいたそうです。医師からは、吸いたくなったらコップ2杯の水を飲みなさいと言われました。 今タバコをやめて思うのは、タバコの束縛から逃れたという思いと、私でもタバコをやめられたという自尊心を持てたことです。 お金にかんしても、タバコ代を確保せねばという強迫観念がなくなり楽になりました。バスや電車に乗っても、降りてからの一服タイムを取らなくてもよくなりました。人と話しているときもゆっくり話すことができます。今はタバコから完全に解放されて幸せです。
A おいしくないという体の声を聞く/須藤仁志さん(神奈川県)
私も数年前まではチェーンスモーカーでした。家内がタバコの臭いをいやがっていたので在宅中はほとんど吸えず、その反動で会社や外ではひっきりなしという感じで、1日に2箱近く吸っていた時期もあります。 しかし、今は全然吸わなくなりました。これはタバコをやめようという努力の結果ではありません。なんとなくタバコを体が受けつけなくなったのです。人が吸っていても平気どころか、気持ちが悪くなってしまいます。私はそんな体の声に素直になっただけだと考えています。私は双極性障がいで、躁の波とうつの波がやってきます。うつのときは過眠ぎみで気分も悪いので、タバコを積極的に吸えませんでした。おいしいとも思っていませんし、惰性で吸っていただけだったと思います。 躁のときはイライラしていることも多いし、気分があせっているので自然と本数が増えていたような気がします。余計なことをいろいろ考えたりしてストレスフルな状態となるので、逆に落ち着くために必要だったのかもしれません。