今の社会になじめません

Q 私は、今年の夏に還暦を迎える五九歳の男性です。一五年間入院をしていて、半年前に退院しました。退院したときは、一五年も社会を知らなかったので、まさに浦島太郎のような状態でした。世の中に追いつくために、図書館に行って、新聞や雑誌を読んで、今の世の中を知るための努力をしてみました。ところが、現在の世の中を知れば知るほど、私は今、いったいどうやって生きていけばよいのか、茫然自失の状態になってしまいます。 一五年前に比べて、世の中は電子的な機械の傾向が一層強まり、私のような古い人間がなじむことができない社会に変わってしまっています。誰もが携帯電話を持ち、インターネットであらゆる情報を得て、人によってはそれにふりまわされたりして、まったく私にはついていくことができません。 障害者年金で何とか生活をしてはいけそうですが、普段何もすることもありません。長い病気で、体力も落ち、健康的とはいえません。病院にいたときには、仲間もいたので、コミュニケーションもありましたが、今では、あまり人と話をする機会もありません。 こんな私は、今の世の中で生きていくことができるのでしょうか。もし生きがいのようなものを見つけることができるとしたら、どうやって見つけたらよいのか、まったく見当もつきません。何かよいアドバイスをお願いしたいと思います。

A こんな時代だからこそ「浦島太郎」が必要/榎田伸也さん(奈良県)

 この一五年での社会の変化は、非常にすさまじいものがあるように思えます。手書きの手紙のやりとりは、気がつけばパソコンや携帯電話での「電子メール」に、情報は「インターネット」という、とてつもないまるで「怪物」のような代物が大活躍。電車に乗るときは、電子カードで「ピッ」と通り、電車に乗れば、たいていの人々は携帯メールやゲームで黙々とちっちゃな画面をのぞいています。 私も、最近そんな光景に違和感を感じ始めました。一番感じることは、かつてならいくらでもあった、学生同士のペチャクチャおしゃべりが消えたこと。今の若い人たちが、だんだん「生の会話」を忘れ、おのおのが黙々とメールにいそしんでいます。そこに、あったかい「心の交流」は消えかけています。

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